物語部門
最優秀賞
『みみくそくん』
あらすじ
けいごくんの耳に住むみみくそくん。外から聞こえるいろいろな音を教えてもらって、けいごくんと仲良くなりました。でもママはけいごくんの耳に!みみくそくんは・・・
作者
文:杉江 勇吾
絵:長谷川 あかり
物語部門 選評
昨今のこどもの本の世界をにぎわす汚い系のブームに乗った作品かと読む前は思いました。しかし、物語の構成がしっかりしており、結末には心打たれました。こども文学賞の名にふさわしい作品に仕上がっています。絵本になれば、さらに「みみくそくん」のキャラクターも際立ち、こどもたちの人気を得ること、間違いありません。

こどもの部
優秀賞
『カナとアクビの女王』
物語部門 選評
アクビの女王は魔法使い。夜更かしするこどもから起きている時の元気パワーを盗んで若返りエネルギーにしています。カナが「目覚まし時計」で女王を退治するアイデアがとても楽しい。物語の構成力と軽快な文章と愉快な展開が高く評価されました。冨川さんは「ことば忍法オノマトペ」(第九回最優秀)の作者。ぜひ物語を書き続けてください。

佳作
『ふみちゃんと雪だるま』
『シャリやになったおすしやさん』
大人の部
優秀賞
『むかし行き専用タイムマシン』
物語部門 選評
家族が、認知症のおばあちゃんとどう向きあって過ごしていくのか、こどもにそれをどう伝えていくのかという課題を、タイムマシンという乗り物を通して問いかけていく力作。切なくも、明るく見守る家族の姿が、ほほえましく好感がもて、審査員の評価も高かった。

佳作
『小さなイス』
『たまねぎ、とととん』